脳梗塞を発症すると
・超急性期
・急性期
・亜急性期
・慢性期
と段階が分けられます。
この亜急性期というのは、
発症から
1~3週間の時期を指します。
病態としては、
細胞壊死による炎症反応から
徐々に浮腫の軽減
とされています。
ほとんどの症状は
消え始め、回復しますが、
ある程度、
重い後遺症が残った場合は
リハビリを続けても
発症前の状態に戻すことが
難しいと言われています。
今までに脳卒中に関する記事を
いくつかご紹介していますが、
今回は脳卒中の亜急性期に
鍼灸の治療が
長期的な効果を発揮するという
研究をご紹介します。
亜急性期とは
急性期の段階を過ぎ
病状が安定し
リハビリなどを行う
段階のことです。
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<方法>
45名の脳卒中を起こした患者をランダムに2つのグループに分けました。
脳卒中を起こしてからの日数は平均で40日でした。
グループ1:鍼灸の治療を受けるグループ
グループ2:対照グループ
すべての患者は多岐にわたるリハビリのプログラムを受け、グループ1の患者は追加治療として週に3−4回、30分の鍼灸の治療を6週間に渡って受けました。
<結果>
治療を初めて6週間後とリハビリを終えて1年後の運動機能、日常生活機能、健康状態を比較しました。
グループ2に比べグループ1に、6週間後、1年後ともに大幅な改善が見られました。
<結論>
鍼灸が脳卒中後の亜急性の段階に、長期的な効果が見られることがわかりました。
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このように、
長い目で見たときに、
大幅な効果が見られるというのは、
患者のQOLの改善に
大きく影響すると言えます。
今後、日本でも
リハビリとの併用治療を
取り入れる環境が
増えていくといいですね。
より良い治療が
より多くの患者に
提供されるようになる日も
そう遠くはない気がします。
今後の新たな研究にも
期待していきたいですね。
引用:アメリカ国立生物工学情報センター 学術文献検索サイト(NCBI) 1997年8月
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9360031
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